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インタビュー&コラム
片岡 俊陽さん (長生不動尊弘行寺 [ぐぎょうじ] 住職)
【インタビュー2】
片岡 俊陽さん(26歳)
971年建立の歴史と由緒ある寺
天台宗・長生不動尊弘行寺
住職 カタオカ シュンヨウさん
「悲しい時だけでなく楽しい時も人々が集まる場所にしたい」という理想に向かい、お寺の変革へ挑む片岡住職にお話をうかがいました。


現在、座禅と写経などの催しを定期的に開催されていますが、他にも何か計画されていることはありますでしょうか。

赴任直後に、本堂にある厨子の裏に、2体の仏像を見つけたんです。その一体が、約900年前に作られた長生不動明王立像だったんです。大変、貴重な仏像であることがわかっています。
その修復が、今年7月に終了したましたので、魂を入れる開眼法要と護摩祈願法要を、(2009年)9月27日(日)に行います。
地元の大正琴、ひかり太鼓の演奏もございます。なかなか見ることの出来ない貴重な行事ですので、ぜひ多くの方にお越しいただきまして、お不動さまとご縁を結んでいただきたいと思います。
赴任されるまで、どのような修行時代を送られましたか。
修行には、お坊さんになるための修行があります。お寺を守るためのこの活動も、修行の一つです。 いうなれば、すべて修行とも言えます。私の場合、こちらに赴任する前は、天台宗比叡山で修行いたしました。
そこでの日課は、どのようなものなのでしょうか。具体的に教えていただけますでしょうか。
毎朝、2時におきます。
えっ、2時ですか。朝というか深夜じゃないですか。普通の人では、目覚まし時計があっても、起きれませんね(笑)

修行の際には、時計も目覚ましもありません。不思議なもので、自然と目が覚めるようになりますが、2時ちょうどに、鐘を鳴らす当番がいます。当番になった者は大変なプレッシャーがかかるんですよ。1分でも鐘を鳴らすのが遅れると、仲間に迷惑がかかるので…
当番になると、眠れないんですよ。(笑)
起床後すぐに、体を清めるために、水浴びをします。井戸の水をくんできて、頭からあびるわけです。これが、夏でも冷たいんですよ。
その後は、護摩焚きがはじまります。
護摩焚きとは、木や何かを燃やしながら、お経を唱えることでしょうか。
正確には、火を焚くのは、仏様へご飯を差し上げているのです。
そのあいだ、われわれは、ずっとお経を唱えています。
ちなみに、1回の護摩焚きは、何時間ぐらいされますか。
2,3時間ぐらいです。特に、時間は決まっておりません。
お経を唱えるのは、自分との修行ですので、人によって、修行の内容が異なります。各自終わる時間はバラバラです。お経が終わった者は、皆が終わるまで、その場で待っています。これを、1日3回やります。
三回もですか。その後、休憩ですか。
いいえ、そのまま、掃除をいたします。
それでやっと、掃除が終わったら、休憩ですか。
いいえ、休憩というのは、基本的にはありません。掃除の後は、食事を10分ぐらいで済ませます。食事も修行の一部となっております。
休憩ではありませんが、食事の後と護摩焚きの間に、10分ぐらいの時間があります。着替えたり、準備したりするための時間ですが、この間に少し休める程度です。
壮絶な日々ですね。ちなみに消灯は何時ですか。
午後8時ぐらいですね。
でも実際は、すぐに眠れないんです。修行時代は覚えることがたくさんありますが、日中は勉強する時間がありません。そのため、勉強に当てられる唯一の時間は、消灯後ということになります。懐中電灯をもって押入れに入り、勉強するんです。実際は、二時間ぐらいしか寝ていない人もいますね。
疲労で動けなくなる方もいるんじゃないですか。
それが、ほとんど病気になる者はいませんね。
病院であろうと、一度下山しますと、修行は始めからやり直しになりますので、倒れるわけにはいかないんですね。病院も薬もだめなんですよ。
他にも、通常の生活とは異なる部分というのはありますか。
山にこもると、社会とまったく断絶されますね。
新聞も、テレビも、ラジオも何もありません。修行が終わり、私が山を降りますと、イラク戦争がはじまっていました。浦島太郎の気持ちがわかりました(笑)。世情の変化の大きさに、びっくりさせられたことを覚えています。
たとえば、一般の方で住職を目指したい場合、希望者であれば、比叡山で修行することは可能なのでしょうか。
お師匠さんがいないと山には登れません。弟子入りし、僧侶となるための出家の儀式、得度と言いますが、これを行う必要があります。得度して半年以上経過しないと資格はもらえません。そういった制限がいくつかありますが、それらをクリアすれば、あなたも、比叡山で修行を積むことができます。
きちんと修行をしてお寺に赴任すれば、住職として生計は立てていけるものでしょうか。
お寺の運営だけで、生活ができるとはかぎりません。私の場合も、そうです。
お寺でいただきましたお布施などは、できるかぎりお寺の維持のために使わせていただきたいと考えています。
普段、私は、大学で助手をやっておりまして、そちらの収入で、自らの生計はやりくりしているのが実情です。
このような末寺であれば、お寺の運営とともに、別の職業をしながら、住職として活動するケースが多いですね。
今後、こちらの弘行寺をどのようなお寺にしていきたいのか、理想像はありますでしょうか。

いろんな方のご協力をいただきながら、まずは、一人でも多くの方に、弘行寺の存在を知っていただくことからはじめたいと考えています。
そして、お寺の概念をかえたいですね。世間一般に皆さんが考えるお寺ではなく、以前のようなお寺の活動を復活させたいと考えています。
かつて、お寺は様々な役割を担っていました。学業の場であり、役場であり、病院であり、結婚式場であり、今で言う公民館のような、多くの人が集う場所でもありました。お葬式など悲しい時だけの場所ではなく、楽しいときも、皆さんとともに、活動できるお寺にしていきたいと思っています。地域に貢献をしながら、皆様が気軽に集える場所にしていくために、今後とも日々努力を続けていきたいと思います。合掌。
| 開催日 | 毎月最終土曜日 |
| 時間 | 午前10時より |
| 場所 | 弘行寺 本堂にて |
| 志納金 | 参加志納金 300円(祈願料含む) |
| 定員 | 20名程度 |
| 服装 | 服装は自由ですが、短いスカート、タイトスカートは不適当です。ズボンもゆるめのものがいいでしょう。 |
| 開催日 | 毎月最終土曜日 |
| 時間 | 午後2時より |
| 場所 | 弘行寺 本堂にて |
| 志納金 | 参加志納金 300円(お茶代・祈願料含む) |
| 定員 | 20名程度 |
| 服装 | 自由です。 小筆、硯などの用具はすべて用意しておりますが、ご自分のものをお持ちの方はご持参下さい。 |
